頑張れという代わりに

モチベーションを思い出させてあげると

その人の心の中を推し量ってものを言う、ということも、社会では大切なことです。心の中というのは、とても複雑ですが、言い方のコツを覚えておけば、その人の心を柔和にしたりも、頑なにしたりもできてしまうのです。それほど、言葉とは人に影響を及ぼすものなのですね。 こんな話があります。土砂降りの中、ある社員が記念パーティーでスピーチをしなければならないというので、出かけようとしていました。しかし、とんでもない土砂降りです。スピーチをしなければならないという重圧に加えて気分も憂鬱そう。そんなときに、誰かが「ガンバレ」と声をかけました。でも、彼はますます落ち込んだ様子。それを見た誰かが「あなたを待っている人達がいるのよ」といいました。すると、ようやく彼は顔をあげて「そうでしたね」と笑顔が戻ったのです。 「頑張れ」という言葉は、いかにも人を励ましてあげられそうですが、時には余計に重圧となることもあります。受験勉強で頑張っている子供に「頑張れ」というと、「僕は今でも十分頑張っている。それなのにまだ頑張れといわれなければならないなんて・・」と負担に思ってしまいます。こういうときには、「頑張る」という言葉ではなく、具体的な目的を明示してあげるといいでしょう。先程のスピーチをしなければならない社員さんのように、「あなたを待っている人がいる」と、なぜ頑張るのか、を言ってあげるのです。受験勉強をしている子供には、目標にしていること、たとえば「あの高校に入れば、バスケの強いチームに入れるんだよね」とか、「あの大学には憧れの先輩がいるんでしょ?」などと、モチベーションを思い出させてあげるといいのではないでしょうか。